第963回
採れたて!トレセン情報
美浦『聞き屋』の囁き
ホウオウピースフル&リリーピュアハート
AB投票の結末は
無敗の桜花賞馬デアリングタクトVSその他、という構図となっている
オークス。
対抗馬の1番手として期待されているのが
デゼルだろう。
桜花賞組はデアリングタクトに完敗しており、そうなると別路線組から探したくなるもので、スイートピーSの圧勝、血統面、そして鞍上の
レーン騎手と魅力はあるが、実績を考えると過剰人気になりそうなので妙味はない。
ただ、レーン騎手はフローラSで2着だったホウオウピースフルとデゼルの2択でデゼルを選択。
断られたホウオウピースフルは前走時のレーン騎手の談話によれば、折り合いとスムーズさを欠いた分の2着で力負けではないとコメント。気性面を考えると距離延長が微妙とも言っていたが、能力の高さは間違いない。
そのホウオウピースフルを断って選んだデゼルなので、やはり期待されてしまうのは仕方がないところ。
過去に3戦目でスイートピーSを制して4戦4勝でオークス馬になったカワカミプリンセスがいたが、3戦目でオークス制覇となれば史上初の快挙。
今年のクラシックは桜花賞、皐月賞ともに無敗馬が制しているので、2戦2勝のデゼルも今年の流れなら、あってもおかしくない。
話は戻るが、
ホウオウピースフルは
内田騎手とコンビを組むわけだが、実は福永騎手とのABでの投票だった。
福永騎手の先約だったリリーピュアハートが6分の2で出走が可能となる抽選で、その抽選に漏れた場合は福永騎手、通った場合が内田騎手となり、今回は6分の2を突破して内田騎手となった。
ABでの投票の時点でどちらを乗せたかったかは明らかだが、決まった以上はそこで戦うしかない。
ベテランとのコンビで新たな面を引き出すことができれば、あっと言わせることができるかもしれない。
関西事情通のちょっとイイ?話
乗り替わりの多い平安S
いよいよ次週には競馬の祭典、東京優駿・日本ダービーを控え、春の競馬も佳境を迎える。
その前週となる今週は、牝馬の3歳NO1決定戦と言える
優駿牝馬・オークスが行われる。
と同時に、土曜日には京都で重賞の
平安ステークスが行われるのだが、コロナウイルスの影響で、騎手には移動制限があり、土日は同じ競馬場で騎乗しなくてはならず、ルメールやミルコの関西所属の外国人騎手を始め、川田・武豊・福永・松山・和田と、リーディング上位騎手の多くがオークスで騎乗するため、土曜の平安ステークスでの騎乗は出来なくなっている。
それでも、出走馬の方は、ルメールのお手馬で現役ダート馬では実績NO1のゴールドドリーム、ミルコのお手馬オメガパヒューム、このGI馬2頭も主戦では無いジョッキーに乗り替わり、武豊騎手鞍上で3連勝中のロードレガリス、藤岡康太騎手でオープン入り後重賞勝ちを含む3戦2勝のスワーヴアラミスなど、新興勢力の有力馬も乗り替わりとなっている。
そんな中だからこそ、逆に乗り替わらない馬には注目となる。
前走と同じジョッキーが手綱を取るのは、関東馬ではアシャカトブ、関西ではダンツゴウユウとヴェンジェンスの2頭。その中でも注目は…
新馬戦から手綱を取り、その後何度かほかのジョッキーに手綱を譲った事はあれど、勝ち星の7つ全てをその主戦騎手で上げている
ヴェンジェンスには注目してみたい。その鞍上は
幸騎手、ここのところもずっと騎乗している。
特に4走前は、今回と同じ京都の舞台の重賞みやこSを見事制し重賞ウイナーとなった。
その後、GIチャンピオンズCは7着、東海ステークスで2着、そして再びGIのフェブラリーSでは、もともと得意ではない左回りに加え、初めてのコース、初めての距離でとまどいもあった様子。
今回は実績ある舞台に変わり、例えGI馬が相手でも、その主戦騎手のアドバンテージとコース実績を考えれば十分逆転も考えられる。
状態の方も、使い込むよりはフレッシュな時の方がいいパフォーマンスを魅せる馬。中間の3カ月の休養は大きなプラスだろう。
実績と、その走りのインパクトが弱いため人気になりにくいが、十分チャンスのある一頭だろう。注目してみたい。