採れたて!トレセン情報

第1144回

採れたて!トレセン情報

関西事情通のちょっとイイ?話
チューリップ賞(G2)
目標は先の先!
敢えてココへ参戦した理由

今週から競馬開催も3月。春のクラシックシーズンも近づいて来た。

今週は、そのクラシックトライアルの開幕戦、土曜日は桜花賞トライアルのチューリップ賞が行われる。

出走メンバーを見て「おや?」と思う方も多いだろう。

そう、レシステンシア・ダノンファンタジー・ラッキーライラック・ソウルスターリングと4年連続して2歳女王である阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬がこのレースを春の始動戦に選んできた様に、実績馬が桜花賞前の始動戦として出走するため例年ハイレベルなメンバーになるのだが、今年は実績馬と言えばメイケイエールだけで、他は全て1勝馬、それも連対100%の馬も存在しない、決してハイレベルとは言えないメンバー構成となった。

ただ逆に、そんなメンバーだからこそ、敢えてここへ使ってきた陣営もいる。

タガノディアーナはまさにそのクチ。

今週は、このチューリップ賞と自己条件のアルメリア賞と両方に特別登録をしていたタガノディアーナ。

この馬自身、距離が延びていいタイプと陣営は見ていて、春の最大目標は樫(優駿牝馬オークス)の舞台。ゆえに、本線はアルメリア賞からオークストライアルをステップに考えていた。

ところが、チューリップ賞のメンバーが手薄と見て「ならばチューリップ賞で賞金加算できるのでは」と矛先を変えて来た。

そもそも、1勝馬とは言え前走は出遅れで位置取りが悪くなった事、さらに直線で早めに抜け出して遊んでしまった事が敗因で、決して力負けでは無く、内容は圧勝していてもおかしくないモノ。鞍上の和田騎手も「まだまだ余力があった」と話しており、1勝クラスでは一枚上という手応えを感じている。

メイケイエール以外1勝馬と言うこのメンバー構成なら、必然的に2着以上の期待は高くなるというモノ。そう、賞金加算の可能性は高いという事だ。

そして、実際に2着以上で賞金加算し優先出走権を得たとしても、桜花賞に使うかはまだ分からない。そう、最大の目標は樫の舞台だからだ。

先の先を見据えているタガノディアーナ、目論見通り賞金加算できるか、はたまたメイケイエールを破って勝利する事もあるか、そして実際に好勝負した後、桜花賞参戦があるのか、いろいろな意味で注目の一頭であり、注目のレースになる。


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