東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2021年05月29日]

【日本ダービー】コロナ禍の正しいお金の使い方

非常事態宣言がつづき、このところ、「青夷」をはじめ居酒屋の暖簾をくぐるのがめっきり少なくなった。定食屋なら開いていても、お酒を出してくれないから、お店に入る気にならない。そのせいで、多少の金は懐にあるから、このダービーには私にとっては大金を賭けてみようと思っている。大金といっても居酒屋での飲食代1か月分ほどなのだが、この老人はかなりの大酒のみであるのだ。

いよいよダービーというのに、「青夷」の競馬常連組で集まる機会はない。あいかわらずのテレ交信では盛り上がりには欠けるが、飛沫をあびるリスクはないのが取り柄。

飛沫の一大震源地でもある口撃機関銃ヤマは、皐月賞好走組、京都新聞および青葉賞の勝馬を重視すれば、青葉賞の勝馬⑫ワンダフルタウンが狙いだという。まだら青葉賞勝馬からダービー馬が出ていないので人気薄になっているのも買い時だとお勧め。①エフフォーリアは、ダービー独特の緊張感に若手の横山武騎手がのみこまれないかが唯一の心配らしいが、相手筆頭という。単勝・馬連・馬単でほぼ一点勝負と意気込む。ついでに、3連系は、あとに⑯サトノレイナスをはじめ5~6頭を選ぶらしい。

ギャンブル狂師ミノ先生は、今年は1強と見なし、逆らわずに①エフフォーリアを軸に、④レッドジェネシスと⑫ワンダフルタウンが2400m経験済で狙えるという。穴党専科のマスターは、⑦グラティアスは皐月賞で大外をまわされ最終コーナーで不利があったにもかかわらず、6着にまできたのは上出来だということで、狙えるらしい。熟女馬券師ワフさんは、皐月賞2着にもかかわらず人気がない⑭タイトルホルダーを推したいという。

ところで、牝馬どうしなら女王になっていたはずの幻のオークス馬⑯サトノレイナスがダービーに挑戦する。迎え撃つ無敗の二冠馬候補①エフフォーリアは、レースの格が上がるのに、3/4馬身、1馬身1/4、2馬身1/2、3馬身と着差が拡がるのだから、まさしく底知れず末恐ろしい。

さて、馬券ファンとしては、ワイド1点勝負にこだわってきた。2強のどちらか1頭と人気薄馬を組み合わせればと、この1週間、思いあぐねてきた。あれもこれもと目移りするうちに、ふと思い当たったのが強力2頭のワイド1点に大金をつぎこむという賭け。

幸いなことに、居酒屋での飲食代1か月分の資金はある。配当は低くても、当たれば、居酒屋再開のあかつきには1か月は楽々飲めるだろう。これこそ経済活動が落ちこんだコロナ禍の正しいお金の使い方ではないだろうか。

日本ダービー

①-⑯ ワイド1点に大金をつぎこむ

①-⑯ 2頭軸の3連複総流し15点で遊ぶ


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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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