東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2022年05月07日]

【NHKマイルC】運も味方に頂点へ!

生活の2割は物探しに使っているという。ふだんから整理していればいいものを、なかなかそう行かない。先日、終活ではないが、雑然としたたまりものの一部を整理していたら、写真アルバムが出てきて、30数年前の遺跡の写真だった。まだデジタル化前の写真だから、かぎられたフィルムで大切に撮らなければならない。やはり一枚一枚に思いが込められているかのような写真である。ここ数十年デジタル化されてから失敗を気にせずバチバチ撮れるのはいいが、ただ記録しているだけの出来ばえでしかないのは、あらためて残念だと気がついた。

また、名刺のアルバムが出てきて、現JRA理事長の後藤正幸氏が「国際部 国際企画課課長」のころだったので、お知り合いになったころを懐かしく思い出した。そういえばその前後のころ後藤氏は3年ほどアメリカ支部事務所の責任者をされていたように記憶している。きっとケンタッキー・ダービーも現地で見ていたのではないだろうか。今ではそのレースに日本馬が出走して、馬券が買える時代になったのだから、この間の時代の差は驚くばかりだ。

さて、3歳マイル王決定戦のNHKマイルC。口撃機関銃ヤマは、レヴェルが高い群雄割拠のなかで桜花賞組の好走が目立つと指摘して、人気薄になりそうな⑧アルーリングウェイを狙うという渋さが唸らせる。ほかは人気馬数頭をからめて単勝・馬連・3連複・3連単でいくらしい。ギャンブル狂師ミノ先生は、このレースは距離を短縮して参戦する馬が強いとの分析で、これまた人気薄の⑨ダンテスヴューを狙い、複勝とワイド流しでいくという。穴党専科のマスターは、先行力があり前々走で左回りの東京コースの京王杯2歳S勝ちの⑤キングエルメスに注目しているらしい。

日本時間の明日早朝には、ケンタッキー・ダービーがあり、わが日本馬クラウンプライドはルメール騎乗で参戦する。馬場適性があって勝ちでもすれば、凱旋門賞優勝と並ぶほどの快挙になる。まずは馬券を買って楽しみたい。

さて、NHKマイルCの狙いは、休養明け2戦目で調子が上がっていそうな馬を狙ってみる。やはり距離のロスが少ない内枠から①マテンロウオリオン⑤キングエルメスを狙う。群雄割拠のときは運が味方した方がいいはずだ。ローテーションと内枠は幸運になるにちがいない。



NHKマイルC

①-⑤ ワイド1点で勝負する

①-⑤ 2頭軸の3連複総流し16点で遊ぶ


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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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