5週連続東京G1のトリを飾るのは、春のマイル王決定戦・
安田記念(東京・芝1600m)。
過去10年で牝馬が3勝、2着5回。7年連続連対を継続中と相性がいいレース。今年は登録馬が1頭なのですが、その紅一点がエリザベス女王杯を勝っているブレイディヴェーグ。連対記録更新も大きなトピックになるでしょう。
しかし、ここでは違う線から有力馬を追ってみます。今回ピックアップするのは、
トロヴァトーレです。
昨年9月に3勝クラスを突破してオープン入り。その後も昇級初戦のキャピタルステークスが後に東京新聞杯を勝つウォーターリヒトにハナ差の2着。そして直近2走はニューイヤーステークス、ダービー卿チャレンジトロフィーを連勝。瞬く間に重賞ウイナーとなりました。
ここで注目したいのが、2着に敗れた昨年8月の新潟日報賞の存在。このレースは夏のローカルの3勝クラスですが、このトロヴァトーレを含めて2、4、5、7、10、11着馬が「次走」で勝利。「後に」勝利ではなく、「次走」で3勝クラスを突破しているのがポイント。
勝ったシンティレーションは続く府中牝馬ステークスで2着。後にですが、小倉牝馬ステークスを勝つという非常にハイレベルのレースだったのです。
トロヴァトーレはそんな隠れ出世レースのラスボス。元々デビューから2連勝を飾り、弥生賞で1番人気に支持されたほどの素質馬で、その馬が下級条件からしっかりと力を蓄え、堂々のG1初出走となりました。
更に!データからも面白い買い材料を持っていて、過去10年、キャリア10戦で出走してきた馬の成績は(3-1-1-3/8)で勝率37.5%、連対率50%、複勝率62.5%のハイアベレージ。この中にはダービー卿チャレンジトロフィーを勝ってG1初挑戦となったモーリスも含まれています。
まだまだ底らしい底を見せておらず、モーリスを彷彿させる本格化ムード。この馬から入るのも悪くない選択でしょう。