谷中公一のソコまで聞いちゃう!?[2011年07月22日対談記事] 1ページ/3

第5回の「谷中公一のそこまで聞いちゃう!?」。今回のゲストは、今年5月にデビュー以来所属していた美浦・古賀史生厩舎を離れ、フリーになった伊藤工真騎手です。大人しい印象の伊藤騎手ですが、心の内はかなりアツい男!?騎手としてのこだわりに、今回も谷中公一さんがぐいぐいと踏み込みます。 谷中:工真とは前に違う企画で対談したこともあるし、よくトレ センで顔を会わせているけど、こうして改めて話すのは久し振りだね。

伊藤:そうですね。

谷中:あれ?工真はまだ厩舎(古賀史厩舎)に所属しているんだ っけ?

伊藤:いえ、5月からフリーになりました。

谷中:あ、フリーになったんだ。今年から減量も無くなったし、 勝負の年だよね。

伊藤:はい。

谷中:その辺のことは後で聞かせてもらうとして、この「そこま で聞いちゃう!?」は、大体まずはジョッキーになったキッカケから聞いているんだけど。工真は何で騎手を目指し たの?

伊藤:あのー、テレビを見たのがキッカケっていう…よくありが ちなキッカケなんですけど…(笑)。

谷中:ああ、よくあるねえ(笑)。工真が見た頃はどんな馬が走 ってたの?

伊藤:うーん…

谷中:ジョッキーは?「あの人が凄かったな」とか。

伊藤:そういうのは全然分からなかったんです。ただ、馬に人が 乗って十何頭で1番を目指して走っている姿に魅了されたっていうのが最初のキッカケです。

谷中:その全体像がカッコいいなあ、と。それで、すぐ「ジョッ キーになろう」って思ったの?

伊藤:はい。

谷中:で、思ってからどうしたの?

伊藤:「ジョッキーになりたい」っていう話を親にしたら、競馬 学校がどうなっているのかを調べてくれたんです。それで、中学校を卒業してから試験を受けて競馬学校に入るとい う事が分かって。

谷中:その「ジョッキーになろう」って思ったのはいつ頃だった ?

伊藤:中学校2年生の終わりくらいですね。

谷中:じゃあ、ちょうど良いくらいだよね。

伊藤:そうですね。それから、試験まではほんの半年くらいしか 無かったですけど、乗馬クラブに通い出しました。

谷中:乗馬を始めて「馬が怖い」なんて事はなかった?

伊藤:最初はなかったですけど、始めてしばらくしてから乗った まま暴走されて、そのまま人馬転(じんばてん=騎乗の最中に馬ごと転ぶこと)した時には「何だ、これは?」って 思いました。走っていて角を急に曲がろうとして、バランス崩して、そのままスライディングして。

谷中:人馬転したんだ。うわー、おっかないなあ。スライディン グして人馬転。

伊藤: それが日常茶飯事にあるのかと思うと…。

谷中:こんなことしょっちゅうあるのか、と。よく挫けなかった よね。

伊藤:やっぱり乗る楽しさが強かったので。

谷中:それは凄いわ。大体ね、気が弱い人だとそれで「こんな怖 いのはダメだわ」ってなるからね。それでも止めないで競馬学校に入ったのはエラいよ。学校に入学した後は何か辛 い事はなかった?

伊藤:やっぱり乗馬経験ですね。みんなと比べると少ない方だっ たので、そういう点では最初の頃は大変でしたね。

谷中:基本乗馬の時は、経験者も未経験者も分けないで一緒に進 めていったの?

伊藤:一応のクラス分けはあったんですけど、別にメニュー分け とかは無くて「みんな平均的にやってレベルを上げていこう」っていう感じでした。「特に上手い人だけこれをやっ て」っていうのじゃなくて。

谷中:それじゃ余計に大変だよね。ついていくのは。

伊藤:そうですね。上に合わせていかないといけないので。

谷中:まあ、下に合わせてやる事はないし、レベルアップしてい かないといけないから、ちょっと突出した上の方に合わせるもんね。やっているうちに「だんだん上手くなったな」 っていう手応えはあった?

伊藤:少しずつ上達していくのは自分でも分かりますね。乗る回 数も増えますし。

谷中:乗る事に毎日追われる生活だもんね。自分が上手くなって いくのも分かるけど、バカになっていくのも分かるんだよね(笑)。

伊藤:アハハ(笑)。

谷中:だって馬ばっかじゃん(笑)。勉強もするけど、勉強の時 なんてクッタクタで、頭ははっきりしないじゃん?馬乗りは確かに上手くなるのが分かるんだけど「だんだん頭が退 化してるな」って、自分で分かるんだよね(笑)。

伊藤:確かに頭は使わなくなりますよね(笑)。

谷中 公一

1965年長野県生まれ。1985年、美浦の阿部新生厩舎の所属騎手として騎手デビュー。JRA通算成績145勝(うち障害3勝)。初騎乗は1985年3月10日にヤノリュウホウ(8着)。同年6月15日イチノスキーで初勝利。現役中に騎手生活の厳しい現実を綴った著書「崖っぷちジョッキー」を発表。現在は天間昭一厩舎の助手として活躍中。同厩舎ではレッツゴーキリシマやクラウンロゼなどを担当した実績もある。またその傍らドッグガーデン「WANだら~」経営者としても手腕を発揮している。

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