東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2020年8月22日]

【札幌記念】「札幌のくちなし」記念

夏競馬はG1がないせいか、今一つもりあがりに欠ける。その上、あいかわらずの無観客だから、もの足りない気分が残る。この分では、秋競馬も有観客は望めそうもないですな。

でも、パリの凱旋門賞は無観客でやってほしいというのが私の個人的な願いである。とりあえず、仏政府は10月末までの5000人以内の制限観客イヴェントの方針は打ち出したが、競馬関係者をのぞく無観客かどうかは検討中という。この1月、今年の凱旋門賞の特別席250ユーロ(30000円相当)を4枚も購入した。コロナ禍で今秋の渡欧は中止したが、払い戻しはできそうもないので、パリ在住の留学生にでも無料で配ろうとあきらめていた。でも、無観客なら、120000円が戻ってくるはずだ。私の勝手な無観客凱旋門賞の切なるお願いがお分かりいただけると思うわけです。

吉祥寺の居酒屋「青夷」は、席を離したばかりか、客の間にビニール仕切りまで設けたのだから、客足はまあまあといったところ。正直言って、あいかわらずの口撃機関銃ヤマとの間には格別大きい仕切りを付けてもらいたいとひそかに思っているのだが。そのヤマさんだが、かぎりなくG1に近いG2といわれる札幌記念のせいか、少々はりきっている。ここは洋芝の函館と札幌のコース実績がものを言うのが定石。前走の函館記念で人気薄ながら勝利した⑪アドマイヤジャスタが本命らしい。相手は、①ノームコア、③トーセンスーリヤ、⑥ラッキーライラックに3頭に絞り、馬連、3連単で勝負するという。

午後になると、井の頭公園か善福寺公園かを一周しているギャンブル狂師ミノ先生は、土日の競馬だけがボケ防止の対策になるらしい。ここは斥量お得な3歳馬⑦ブラックホールを狙っていくという。逃げ・先行好みの穴馬狙いのマスターは、直線が短いコースは前で競馬ができる馬が有利だという理屈で、洋芝適正もある③トーセンスーリアを狙うらしい。マンハッタンカフェ応援団長の熟女馬券師ワフさんは、マンカフェを母の父とする⑫トーラスジェミニの複勝でちょっぴり遊ぶという。

大手をふってカラオケスナックにでも行ける時節なら、裕次郎の「恋の街 札幌」か、先日逝去した渡哲也を追悼して「くちなしの花」でも唄いたい気分だが、とてもとても……。というわけで、カラオケ自粛でも馬券自粛はめっそうもない。「札幌のくちなし」記念の馬券と見なし、キーワードは「曲」と「花」にちがいない(と思うことにする)。ここは、母の父に注目して、まずイタリアの作曲家ロッシーニがいる⑩ポンデザールが浮上する。なんと札幌芝は3戦3勝!の巧者だし、鞍上ルメールも心強い。もう1頭は、馬名からして⑥ラッキーライラックだし、そのうえ母の父にフラワーアリーがいるから、もう心強いことかぎりなし。「札幌のくちなし」記念の馬券が美酒の思い出になることを祈りたい。

札幌記念

⑥-⑩ ワイド1点で勝負する

⑥-⑩の2頭軸で3連複総流し10点で遊ぶ

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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