東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2020年10月17日]

【秋華賞】美味しい結末を夢見て

1964年10月10日に開会式をむかえた東京オリンピックは、その後2週間、快晴がつづいた。当時の東京都知事は開会式の日の朝、「快晴の空を見て、涙がこぼれた」と翌日の新聞でもらしていた。どんなに人事を尽くしても、晴雨の違いで、雲泥の差が出る。まさしく、天の時、地の利、人の和がひとつになって花が開くのだ。2週つづけて、無敗の三冠馬が出るかという今秋。かつての東京オリンピック並みの晴華を期待したい。

吉祥寺の居酒屋「青夷」も、このところ飛沫係数が低くなっているらしい。客席の間にガラスの敷居が設けられ、間隔も広くなっている。でも、なによりも口撃機関銃ヤマの来店が少なくなっているから、ともっぱらの評判である。

秋華賞、無敗馬⑬デアリングタクトの軸が固いというから、馬券組の面々はもっぱら穴狙いに余念がない。データ派のヤマは、⑬はオークス以来の休養明けが唯一の不安と見なして、一回たたいた⑫マジックキャッスルを狙うらしい。オークスでは直線の不利がたたって2馬身1/4差の4着。もちろん大本命⑬を厚目の本線に7頭ばかりを絡めて、馬連、3連複、3連単でいくらしい。

ギャンブル狂師ミノ先生は、オークス2着馬⑰ウインマリリンを狙うという。2000m3戦3勝は最適距離だから、大本命⑬との2頭軸で、ワイドと3連複総流しで勝負するらしい。穴専科のマスターは、前走大外枠から直線で渋太く伸びた⑯パラスアテナがここまで人気薄なら美味しい馬券とばかり、秘かに狙っているらしい。マンハッタンカフェ応援団長の熟女馬券師ワフさんは、⑮ミスニューヨークの母の父がマンカフェだから、単複と⑬とのワイドで狙うという。ふだん馬券は買わないが、やたらと競馬に詳しい役者くずれのナベちゃんは、大本命よりもディープインパクト産駒のローズS勝ち馬②リアアメリアが強いと信じているらしく、今週は馬券を買うという。

さて、そのローズS2着馬の⑦ムジカだが、あのとき私が選んだ1頭だったが、相手をまちがって3連複21万1480円を逃がしてしまった。20倍の複勝をおさえておいたのが、せめてもの慰めだったが。あれは1勝馬のまぐれと見なされているのか、ここも人気薄。でも、10戦して8戦が3着以内というのは、相手なりに走る馬ではないだろうか。大本命馬と同じエピファネイア産駒というのも心強い。同じ父をもつ2頭が3着以内に入ることを願って、美味しい結末を夢見ていよう。

秋華賞

⑦-⑬ ワイド1点で勝負する

⑦-⑬の2頭軸で3連複総流し16点で遊ぶ

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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