境和樹の穴馬券ネオメソッド

馬券ネオメソッド(レース回顧編) [2013年1月21日]

新ルールについて

第54回AJCC(GII)

1着ダノンバラード
2着トランスワープ
3着アドマイヤラクティ

9着◎ゲシュタルト

ラップ:
12.3-11.5-12.2-11.6-12.1-12.2-12.4-12.5-12.1-11.5-12.7
時計:2.13.1

まず、◎に期待したゲシュタルトについて。ネコパンチの作ってくれた流れは絶妙で、これを2番手追走というのも最高の形。惜しむらくは、そのネコパンチが想像していた以上に早く失速してしまったこと。結果的に先頭に立たされた感じになってしまいました。不利を食らっていましたが、その時点でもう脚勢は怪しかったですから、あまり影響はなかったでしょう。タイプ的には来て不思議ない馬だったんですが、今回は結果が出ませんでした。

さて、AJCCを取り上げる以上、やはり書かないといけないでしょう。今回の直線問題について。

まず、個人的には以前から「馬券の成否は、確定着順ではなく、入線順位を基準にすべき」と思っていますので、新ルールの方向性に関して特に意義はありません。降着や失格によって当たり馬券が紙くずになるのは納得いきませんからね。判断基準は別として、なるべく入線順位を尊重して馬券を確定させようという方向性自体は納得できます。

ただ、今回のケースによって、「おそら今後、降着や失格はなくなるんじゃないだろうか?」という思いを強くしました。
私の目から見て、トランスワープは明らかに1位入線馬ダノンバラードを追い詰めていました。あのくらい盛り返しているのなら、「その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していた」ケースに該当すると判断すべきじゃないでしょうか。不利を受けた上で、あれ以上肉薄しろというのは、ちょっと通常の競走馬のレベルを誤認しているとしか思えません。
そもそも、「その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していた」なんて“タラレバ”を真剣に吟味する方がどうかしてるわけですよ。そんなの分かるわけないじゃないですか。

たとえばです、馬にもそれぞれ個性があって、「アクセルを踏んだ途端に加速できる瞬発力型」もいれば、「ベタ踏みしてもしばらくしないとスピードに乗らない持続力型」もいます。この両者にとって、不利を受けることの意味は大きく違います。そして、「その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していた」と判断されるほど盛り返せるかどうかとも関わってきます。前者なら可能でしょうが、後者ならまず無理です。
さて、裁決委員は、その馬の個性を本当に把握して考えているのでしょうか?仮に把握していると言うのなら、実はもっと問題です。今度は見た目の着差と大きく異なる結論を「この馬はこういう馬なんです」と説明することになるからです。そこまで言ってしまうと、もうそれは独断と偏見の域を出ない、というより、超が付くほどの主観で片付けられてしまうことになります。

この新ルールが採用される際、様々なところで運用が本当に可能なのか?という疑問が呈されていたと思います。裁決が競馬の素人かプロかというレベルではなく、単純に「起こってもいない事象について、明確な結論など出せるのか?」という根本的な疑問が残ってしまうからです。
先ほど、馬の個性を問題にしましたが、他にも、「併せるところまで行けばもうひと伸びしたかもしれない」「加害馬は、あと数メートル走ったらソラを使ったかもしれない」「不利を受けた際に外傷を負って、最後は全力を出せなかった」などなど、考えられるケースなど幾らでも出てくるのです。なにせ、全ては“タラレバ”の世界なんですから。

国際化の一環として行なわれたらしいルール改正ですが、今回のAJCCで早くも問題意識は喚起されました。諸外国がどう運用しているのか詳しく知りませんが、正直、私なら今回の1、2着は入れ替えます。仮にも二十数年競馬を見ている私は、裁決さんと逆の結論です。もうこの時点でダメだと思うんですけどね。
公正を謳う側が、タラレバというブラックボックスを採用したことに、改めて強い疑問を感じた次第です。

【by境和樹】

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境 和樹

『東京スポーツ』や『競馬最強の法則』などで人気コラムを執筆。各メディアから最も注目されている新進気鋭の実力派予想家。合格率2.8%の司法書士試験を合格した頭脳が辿り着いた境地は「勝ちたければ、三複・三単は捨てろ!!」血統理論×ペース解析により導き出された必然の穴馬から『単複1点勝負』を敢行し驚愕の大幅黒字収支を叩き出す。

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