馬券ネオメソッド(レース回顧編)
適性とは何ぞやを示すレース
第39回エリザベス女王杯(GⅠ)
1着
ラキシス
2着
ヌーヴォレコルト
3着
ディアデラマドレ
ラップ:
12.2-10.8-12.4-12.7-12.2-12.8-12.9-12.2-11.5-11.3-11.3
時計:2.12.3
このレースに関しては3着ディアデラマドレがポイント。
今回のエリザベス女王杯では、掛け値なしにこの馬が一番中身の濃い競馬をしています。
上位馬は全て内を立ち回った馬。その中、外枠から道中も外。4角大外からやや早仕掛け気味に脚を使いながら、最後まで渋太く伸びて3着。これは着順以上に評価できる内容です。
これをもって、『ディアデラマドレが一番強い』と表現するのも間違ってはいないでしょう。
しかし、ここは敢えて血統と適性に注目したいところ。
【今週の京都芝外回りとキングカメハメハ保持馬】
土曜2R:1800m 1着クリプトグラム(父キングカメハメハ)
土曜5R:1800m 該当馬の出走ナシ
土曜10R:2200m 1着スズカデヴィアス(父キングカメハメハ)
土曜11R:1600m 1着タガノエスプレッソ(母父キングカメハメハ)
土曜12R:1600m 4着テーオーフェアリー(父キングカメハメハ)
日曜8R:2200m 2着マハロチケット(父キングカメハメハ)
日曜10R:1600m 1着アルバタックス(父キングカメハメハ)
日曜11R:2200m 3着ディアデラマドレ(父キングカメハメハ)
いや~壮観ですね。土曜12Rは馬券にこそなりませんでしたが、これは上位3頭がズバ抜けた能力(あくまでこのレースにおける横の比較で)を持っていた馬で、上位3頭に最も迫った馬がキンカメ産駒のテーオーフェアリーだったという意味で挙げています。
もちろん、他にも該当馬はいましたが、ほぼ全ての外回りレースでキンカメ持ちの馬が馬券になっていたことは紛れもない事実。このことから、今週の京都外回りには、キンカメ・バイアスが発生していたと判断できます。
今回、ディアデラマドレは単勝6番人気でした。直前に重賞を勝っていた馬にしては低評価だったという話はさておき、少なくともマジョリティーである『能力比較』という視点で見れば上から数えて6番目と評価された馬が、上を飛び越して馬券圏内に突入した背景には、今週発生したキンカメ・バイアスがあったと考えます。
ディアデラマドレが馬場傾向的にノーチャンスの競馬をしながら、3着まで押し上げられた根拠として、単に能力があったということではなく、『今の馬場に、父キンカメによりもたらされた適性があったから』と解釈しても、間違いだとは言えないはずです。先述の通り、実際に今週の京都外回りではあれだけのキンカメ保持馬が来ていたわけですから。
今回のディアデラマドレ3着という結果は、改めて“適性”という要素の重要性を物語るものだったと思います。そして、その“適性”を見抜くツールとして、いかに“血統”が使えるか。良いサンプルでした。
ちなみに私は、重賞レースに関しては直近のバイアスよりも過去のレース結果を重視するスタンスに立っています。しかし、直近のバイアスという視点に立つとすれば、今回使うべき傾向は間違いなくこの『キンカメ・バイアス』、このレースは必然的にディアデラマドレとアロマティコの2択になります(もう少し枠を広げて母父キングマンボのコウエイオトメを含めるのもアリかな?)。あとは加点材料をいかに引けるかの勝負ですが、少なくとも、18分の1を引くよりずっと楽な戦いができたことになります。
これをもって『やっぱり、何よりも直近の傾向が大事なんじゃないか!』と思われる方がいらっしゃるかもしれません。まあ、それは否定しません。今回のようにズバッと嵌ることも少なくありませんから。
ただ、これまでやってきたように、重賞レースにおいて過去の結果を検証することで、マジョリティーの予想方法では見出せない穴馬を捕まえられることもまた事実です。
焦らず、当たりを引けるまでスタイルを変えずに頑張っていこうと思います。
そんな私の本命馬フーラブライドは4着まで。内枠を活かして最高に乗ってくれたと思いますし、最後は力負けの格好なので、この結果も納得。よく頑張ってくれました。この負け方を適性ズレと考えるかは微妙なところですが、単純に10番人気の身で小差4着したのですから、能力差を適性で補ったと考えていいかなと思います。母父ヌレイエフのヌーヴォレコルトは能力で来た可能性が高いものの、これとフーラの4着を併せ技一本と捉えて、今後も『エリザベス女王杯はヌレイエフ系内包馬』というテーマは維持できるかな。
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