馬券ネオメソッド(レース回顧編)
展開とトラックバイアス
第31回マイルチャンピオンシップ(GⅠ)
1着
ダノンシャーク
2着
フィエロ
3着
グランデッツァ
ラップ:
12.0-10.4-11.3-11.6-11.4-11.5-11.3-12.0
時計:1.31.5
内を丁寧に立ち回った上位2頭の決着。先行したグランデッツァも含めてトラックバイアスを最大限に活かした馬が好走したレース。外を回せばほぼノーチャンス。昨年の覇者トーセンラーあたりは、そのアオリをモロに食らってしまった形。
私が本命に推したタガノグランパは……外枠で外を回してしまえばもうお話になりません。これは菱田騎手の乗り方がどうこうというわけではなく、こういう枠のこういう脚質の馬を選んでしまった自分に責任があります。
おそるべきディープインパクトの京都芝1600m外重賞実績。これに関してはもう既に各所で書かれていることなので、あえて書きません。来年の京都金杯以降も、ディープ産駒の中から何を選ぶかという極めて単純な血統作戦が活きることになりそうです。
3着グランデッツァがアグネスタキオン産駒。ディープの牙城に割って入ったという点では価値があると思いますが、まあ、アグネスタキオンもディープが登場する前までは京都芝1600m外で稼いでいた、かつての(?)サンデーサイレンスの最高傑作。特に異質の血統が来たわけではありません。
このグランデッツァという馬は本当に分かりやすい馬で、成績をご覧いただければ一目瞭然、溜めて速い上がりを要する競馬には全く適性がありません。今回は、前後半マイル45.3-46.2という前傾ラップに持ち込んだことで、得意の雪崩れ込みが叶った形。ましてや、都大路Sで見せた高速適性が活きる馬場設定。こういう競馬になれば強いです。
そして、このグランデッツァの好走を生んだ要因は、ミッキーアイルが控えたことだと考えています。
ミッキーアイルという馬がハナを切ると、不思議と道中のペースは緩みます。これは過去のレースを見れば明らか。ハイペースになったのはアーリントンCくらいのものです。他馬の出方という外的要因があるにせよ、それがミッキーアイルの逃げスタイルですから、おそらく今回もハナを切れば後頃ラップになって、もう少しレース自体の上がりが速くなったと思います。そうなれば、グランデッツァに出番はなかったでしょう。
個人的には、この枠を引いたことでミッキーはまずハナを狙うだろうと推測していました。控える競馬をしたいという騎手、陣営の意図はあっても、この枠で控えるとなると、前に壁を作れない状況で折り合わなければいけません。これが内枠なら、外から行きたい馬に行かせてその後ろに構えるという作戦もあるでしょうが、この枠なら行ってしまった方がリスクは少ないですからね。案外アッサリ引いて少し驚きました。
このあたりは実際に乗っている人間と、外から見ている人間の感覚の違いなのでしょう。というより、普段、あまり展開読みとかしない人間が下手に考えると、こういう誤った方向に行ってしまうということでしょうか。
基本的に、展開読みは展開とそれに合致する馬の両方を当てなければいけないという点で、的中に至るまでの関門を増やすリスクの多い予想法だと思っています。修行が足りないといわれればそれまでですが、今回の結果を受けて、「やっぱりこうなるんだよな~」と天を仰ぎました。
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