境和樹の穴馬券ネオメソッド

馬券ネオメソッド(レース回顧編)

悔いはありませんが

第32回フェブラリーS(GⅠ)
1着コパノリッキー
2着インカンテーション
3着ベストウォーリア

ラップ:
12.3-10.6-11.4-12.6-13.1-12.3-11.5-12.5
時計:1.36.3

やはりカギを握ったのは5F目の13.1秒ですね。ここで息が入ったことで、先行馬にとってはかなり楽になったと思います。ちなみに、フェブラリーSがGⅠに昇格して以降、道中で13秒台のラップが挟まったのはこれが2回目。ウイングアローが勝った2000年以来だったわけですが、その2000年は

12.2-10.6-10.9-11.6-12.4-13.0-12.4-12.5

という感じで、テンの3ハロンが速く、6F目でペースが落ちて馬群が固まる、いわゆる差し馬向きのラップ(テンに先行馬が無理をして、差し馬が無理せず前との差を詰められる)だったわけですが、今年は緩むのが1ハロン前だったため、先行馬が楽できる展開になりました。まずはこのペースに巧みに乗ったインカンテーションの内田博騎手の反応に拍手ですね。
また、この流れを誘発したのがコーリンベリーの出遅れでしょう。1400m向きの逃げ馬であるコーリンベリーがハナを切っていたら、果たしてこうなっていたかどうか……たらればの話をしても仕方ありませんが、代わりにハナを奪ったのが横山典騎手だったこともあって、余計に綺麗な流れになりました。『流れが緩かった』という総括が出てくるかもしれませんが、個人的には緩かったのではなく、『巧みな流れだった』と表現したいですね。
ちなみに、コーリンベリーは直線もずっと詰まって何もできず。かなり可哀想な競馬をしていました。巻き返しがあるでしょうね。

私の本命馬キョウワダッフィーはこの流れを味方に付けられる位置で競馬をしていながら、直線は無抵抗の失速。距離が長いというより、根本的に力不足だったようです。まあ、複勝オッズ8.8~14.3倍の13番人気。リターンの大きさを追った以上はこの結果も仕方なかったと思います。ただ、結果的には無茶振りでした。ご参考いただいた方、申し訳ございませんでした。

ただ、血統的にはほぼ読み通りではありました。勝ったコパノリッキーが、近年のフェブラリーSを席巻しているゴールドアリュール産駒で。2、3着馬がボールドルーラー系保持馬。この2系統は今後もこのレースにおいて主力を形成するでしょうね。
コパノリッキーが1番人気だったことで、ゴールドアリュールという血統の力がどの程度作用したか疑問を持つ見方もあると思いますが、何しろ連覇が難しいレースにおいて2年連続で結果を出したという点を重視してもいいかなと思います(もちろん、コパノ以外の好走例もあるわけですし)。あとは、人気薄を走らせたら本物ですね。来年、その候補馬が出走してくると面白いことになりそうです。
ボールドルーラー系については、これでサンプルが増えました。父ゴールドアリュールよりも、ボールドルーラー系保持馬の方が該当馬は多くなると思いますので、実際にはこちらが主流の血統傾向と言えるのかもしれません。

問題はロベルト系の扱いです。予想コラムでも若干の凋落傾向について触れましたが、今年のキョウワダッフィーの結果をどう捉えるかですね。個人的には昨年でイエローカード、今年でレッドカードという見方もアリかな~と少し思います。寂しい話ですが、ゴールドアリュールとボールドルーラー系が勢いのある系統なので、どうしても差を感じてしまうのです。
候補馬を選定する段階でロベルト系保持というファクターを掛けることを否定するものではありませんが、相当加点材料の方を慎重にチェックしないと、今年の私みたいにババを引かされてしまうかもしれません。これは来年以降の指針として、この回顧コラムに記しておきたいと思います。

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境 和樹

『東京スポーツ』や『競馬最強の法則』などで人気コラムを執筆。各メディアから最も注目されている新進気鋭の実力派予想家。合格率2.8%の司法書士試験を合格した頭脳が辿り着いた境地は「勝ちたければ、三複・三単は捨てろ!!」血統理論×ペース解析により導き出された必然の穴馬から『単複1点勝負』を敢行し驚愕の大幅黒字収支を叩き出す。

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