馬券ネオメソッド(レース回顧編)
アルゼンチン共和国杯の回顧
第53回アルゼンチン共和国杯
1着
ゴールドアクター
2着
メイショウカドマツ
3着
レーヴミストラル
ラップ:
7.4-11.4-12.0-13.1-13.1-12.8-12.6-12.7-12.4-12.3-11.1-11.2-11.9
時計:2.34.0
まあ、終わってみればロベルト持ちのワンツーで、勝ったゴールドアクターはもはやお馴染みの『前走条件馬』。レースの傾向に沿った決着だったとは思います。少々グチになってしまいますが、もうこの条件における“格下性”(=私が指摘した“出世遅れ”とほぼ同義かと)はすっかり有名になってしまっており、こういうゴールドアクターみたいな馬を人気薄で買えるケースがほとんどなくなってしまいました。昨年のこのレースが終わってみれば2、4、3番人気での決着だったことも踏まえて、競馬ファンの特殊条件に対する適応力は相当高いものになっていると実感します。新潟の千直で新聞の印と当日の人気が全く異なったものになるのも同じような意味ですね。特殊条件=特殊な適性が問われるという認識が常識となることで、成績欄に騙されず、未知の部分にフォーカスを当てるという、適性理論の原則が幅広く認知され、馬券に反映されているということだと思います。
どの立場からモノを言っているのか分からないですね。失礼いたしました(汗)。回顧に戻りましょう。
勝ったゴールドアクターはスクリーンヒーロー産駒。以前からこの種牡馬の類稀なる万能性については触れていたと思いますが、今度は長距離重賞の冠まで獲得してしまいましたね。安田記念勝ちのモーリスはもちろん、シンザン記念のグァンチャーレなどマイル好走馬もおり、また、非根幹距離実績も豊富。現状、足りないのはダート重賞の冠とクラシック競走くらいだと思いますが、いずれも近いうちに獲ることになりそうです。イメージとしてはフジキセキの進化版、サンデーサイレンスのやや劣化版という感じですかね。器用貧乏になることはなく、今後もその万能性を存分に発揮することになるでしょう。
馬場がかなり悪化したことも含めて、今後に向けての収穫といえば勝ち馬ゴールドアクターくらいだと思います。この馬は今後面白い存在になるでしょうね。父が父だけに、このままジャパンカップでしょうか。激走の反動は気になりますが、その父を意識するなら、相手強化でも上昇度を支持する作戦は十分に成立すると思います。
一応、みやこSの方も少し触れておきます。正直、私のスタイルではない狙い方だったので本編では取り上げず穴馬ピックアップでの公開としましたが、この条件でアグネスデジタル産駒に気が付けたのはラッキーでした。また、そのアグネスデジタル産駒の中から正解を引けたことも重ねてラッキー。ロワジャルダンは芝も走れそうな血統背景から、超高速ダートは合いそうだなぁと思うに止まりましたが、まあ、あんなに上手く乗られては敵いません。
ただ、収穫というか今後に向けてメモしておきたいアグネスデジタル産駒の特性。この血統は、『適条件の幅が狭く、そのレンジに入ると一気にパフォーマンスを上げる』という特徴があると思います。予想コラムで例として挙げたダイシンオレンジの京都ダ1800もそうですが、グランプリエンゼルの道悪1200、ケイアイテンジンの東京ダ1400、現役でいえばメイショウオセアンの京都ダ1400といったところでしょうか。芝、ダートを超えてオールラウンダーぶりを発揮した父の姿からするとちょっと想像しづらいところですが、産駒の適性に幅がある代わりに、個体の適性の幅は狭いのかもしれません(意味、伝わりますかね?)。これは今後、同産駒を見る上で意識しておきたいテーマです。
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