馬券ネオメソッド(レース回顧編)
有馬記念の回顧
第60回有馬記念
1着
ゴールドアクター
2着
サウンズオブアース
3着
キタサンブラック
ラップ:
7.0-11.7-12.2-12.5-12.7-12.8-12.6-12.6-12.0-11.9-11.5-11.3-12.2
時計:2.33.0
「有馬記念は血統傾向の変遷が激しい」と予想コラムで指摘しましたが、なるほど、ロベルト系の復権という変遷もアリだったのですね。
かつて、ナリタブライアン、マヤノトップガン、シルクジャスティス、グラスワンダー、そしてシンボリクリスエスと、この有馬記念において支配的な強さを誇っていたロベルト系が久々の有馬記念勝利を果しました。
シンボリクリスエスが勝ったのが2003年のこと。それ以来、ウオッカやスクリーンヒーロー、昨年のエピファネイアなど、数々の有力馬が出走しながら結果を残せなかったことで、有馬記念におけるロベルト系は完全に過去のものとなっていました。それが、今回鮮やかな復活。奇しくも、ディープインパクト産駒が初めて勝った翌年、温故知新の有馬記念血統が勝つのですから、何とも難しいものです。
ゴールドアクターは父譲りの成長力を見せ付けた格好ですが、今回に関しては吉田隼騎手が会心の騎乗を見せたことが一番の勝因でしょう。スタートからゴールまで完璧に乗っていたと思います。ケガのため戦列を離れており、必ずしも万全の状態ではなかったと思いますが、そんな状況だからこそ、集中力が研ぎ澄まされていたのかもしれません。また、愛馬に対する強い信頼もあったのでしょう。
そして、何と言っても賞賛されるべきは父スクリーンヒーロー。あのモーリスの父でもあるわけですが、あらゆる条件に対する融通性と大舞台向きの勝負強さは本当に凄まじいものがありますね。これで種牡馬としての価値は飛躍的に上がることになり、良質な牝馬を付けるケースも増えるでしょう。今後、さらに発展していくと思います。モーリスが母父カーネギー、ゴールドアクターが母父キョウワアリシバ。全く性質の違う牝系でそれぞれ結果を出しているというところも良いですね。
2着サウンズオブアースは、惜しい結果だったと思いますが、これで勝てないあたりが永遠の2勝馬でいる理由なんだと思います。現役時代のステイゴールドをイメージしてしまいがちですが、それはちょっと言い過ぎかなと。今後、相手が弱くなっても取りこぼす可能性の方が高いと個人的には考えています。ネオユニヴァース産駒という点もその裏付け。常に人気に推される馬だけに、その取捨はかなり慎重に行うべきでしょう。
キタサンブラックに関して、もう今さら母父サクラバクシンオーと持ち出す人もいないでしょうが、今回、この馬に関しては中山1800でスプリングS、2200でセントライト記念と、中山の非根幹距離重賞を2つ勝っているという実績が一番重要でした。血統的に強調する材料はありませんでしたが、戦績から分析すると、一番好走しそうなタイプだったと言えます。かつて、有馬記念で何度も繰り返されたテーマ、『中山非根幹距離重賞の実績馬に注意せよ』。改めて思い起こした次第です。
期待したヒットザターゲットは完璧に乗ってこの結果ですから仕方ありません。特に不利もありませんでしたし。急坂がダメなのかもしれませんが、いずれにしても『キングカメハメハ産駒の好走例がトゥザヴィクトリー一族に固まっていた』という、唯一の懸念材料が当たってしまったのかなとも。
最後の最後まで、今年は苦しい一年でした。個人的な馬券の成績も近年で最悪でした。重賞予想に関しても、毎週皆様に応援いただきながら結果を出せないことが多く、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
ただ、またすぐに次の競馬がやってきます。いつまでも引きずっていても仕方ないので、年末年始で気持ちを切り替えて、また来年、皆様にお会いしたいと思います。
本年もお世話になりました。また来年も変わらぬご愛顧を頂ければこれ以上の喜びはありません。皆様、良いお年をお迎えください。
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