馬券ネオメソッド(レース回顧編)
ダブル重賞の回顧
第23回函館スプリントS
1着
ソルヴェイグ
2着
シュウジ
3着
レッツゴードンキ
ラップ:
11.8-10.6-11.0-11.5-11.3-11.6
時計:1.07.8
一言でいえば、函館の芝は明らかに傾向が変わりましたね。土曜日の段階で馬場差-1.5秒。避難警報が出るほどの雨が降った翌日に、既に馬場発表が稍重~良だったのも、どうやらウソではないようです。エアレーションの効果なのかどうだかよく分かりませんが、パンパンの良馬場になれば、おそらくこれまでとは全く異質の時計が見られるのではないでしょうか。これは昨年と同じ傾向であり、どうやら最新の函館開幕週の傾向と考えた方がよさそうです。
もっとも、血統傾向自体はそうズレたものではなく、これは高速馬場の中山などでも起こることですが、時計が出るようになっても、芝質自体に変わりはないという事態が起こるものなのかもしれません。
このレースに関しても、例年活躍するノーザンダンサー系は全て圏外。というより、昨年、クロフネ産駒が2、3着した時点で微妙な傾向変化の予兆はあったのかもしれません。これは昨年の予想コラムでも書いたとおり、これまでの函館スプリントSで好走したノーザンダンサー系は、全て欧州的なノーザンダンサー系でした。それが、昨年はパワー型のクロフネが2頭同時好走。ここに傾向変化のヒントはあったのでしょう。今になってそう感じます。
結果的に、今年はサンデー系がワンツーを決めましたが、これはこの日の芝1200のバイアスに乗った結果だったと思います。
函館2R 3歳未勝利
1着1人気アイムウィッシング(父アドマイヤマックス) 8-6
2着3人気ヤマカツサファイヤ(父マンハッタンカフェ) 5-3
3着10人気クリアーウェイ(父ダノンシャンティ) 1-1
函館5R 2歳新馬
1着1人気モンドキャンノ(父キンシャサノキセキ) 2-3
2着10人気ドゥモワゼル(父ショウナンカンプ) 1-1
3着4人気フクノクオリア(父キンシャサノキセキ) 5-5
函館8R 3歳上500万下
1着2人気トロピカルガーデン(父ハイアーゲーム) 1-1
2着4人気ショウナンアヴィド(父ゼンノロブロイ) 3-3
3着1人気フェアラフィネ(父デュランダル) 2-2
函館スプリントSの前に行われた3鞍の芝1200で、『前付けサンデー』が多く好走していましたね。この傾向の乗る形で、勝ったソルヴェイグは2-2という通過順だったダイワメジャー産駒。2着シュウジは4-4のキンシャサノキセキ産駒でした。
これが今後の函館スプリントSの指針になるかどうかは何とも言えませんが、少なくともこの日の傾向から考えると納得の結果だったと言えるのではないでしょうか。
第21回ユニコーンS
1着
ゴールドドリーム
2着
ストロングバローズ
3着
グレンツェント
ラップ:
12.5-11.1-11.7-12.0-12.3-11.8-12.0-12.4
時計:1.35.8
勝ったゴールドドリームは、予想コラムでも候補馬に挙げていたとおり、ヴァイスリージェントの血を持ったサンデー×Nダンサー。ある意味で必然の結果だったと思います。物凄く単純な能力比較からも見ても、グレンツェントを伏竜Sで負かしたストロングバローズを、ヒヤシンスSで負かしたゴールドドリームが勝っている以上、筋は通っていることになります。結局、ヒヤシンスS組はラニ、ケイティブレイブ(兵庫CS勝ち)もいるわけで、結構なハイレベルレースだったということになります。
まあ、それを含めた上位勢があまりに強く、伏兵陣には出番がありませんでした。私が期待したピットボスはよく頑張って4着には来てくれましたが、内容的には完敗。血統適性は間違いなかったものの、その適性差で能力差を埋め切れなかったという典型的な結果で、こればかりは仕方ありません。
このレースの感想として敢えて申し上げておきたいのは、2着ストロングバローズの取り扱いです。この馬は典型的な米国血統で、おそらく今が天井です。これは昨年のこのレースで4着に負けたゴールデンバローズについて触れた際にも書いたことですが、このストロングバローズも、あまり深追いしない方が無難です。ゴールデンバローズ(名前が似ていて分かりにくい 苦笑)は、ちょうど同じ日の10Rで2着に完敗していましたが、結局、昨年のヒヤシンスS以降、一度も勝っていません。
米国血統は、気性が前向きでパワーがある。そして完成が早い。同時に、気性が突出しすぎていてプッツンしやすく、落ち目に入ると早いという特徴があります。ツボに嵌ると物凄いパフォーマンスを発揮する反面、首を傾げるポカが多い。馬券的には結構付き合いやすいんです。
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