馬券ネオメソッド(レース回顧編)
宝塚記念の回顧
第57回宝塚記念
1着
マリアライト
2着
ドゥラメンテ
3着
キタサンブラック
ラップ:
12.6-11.0-11.1-12.3-12.1-12.4-12.3-12.2-11.9-12.2-12.7
時計:2.12.8
『成功体験』というものは、時として諸刃の剣になります。今回のマリアライトの勝利を見て、本当にそう思いました。
私は、エリザベス女王杯でこの馬に本命を打って当たりました。会心の本命だったと今でも思っていて、その際に「惰性を付けて上がって行きたいこの馬には、京都外回りの下り坂が一番合う!」という意識があったんですね。そして、そのレース振りも含めてその通りの結果が出ました。
ただ、こうなると、もう他の条件では狙えないわけですよ。京都外回りが一番合うという私の仮説が証明されてしまった以上、その成功体験から抜け出せないんですね。有馬記念でも目黒記念でも、そして今回の宝塚記念でも、どうしてもその意識が邪魔してこの馬を重視できませんでした。
今回、私はGⅠ未勝利馬から買うという戦略を敷いていましたから、結局どう転んでもこの馬を買うことはないわけですが、正直な話、ディープっぽくないディープという視点に立てば、やっぱりこの馬ですよね。ここまで持続力のある(瞬発力がない)ディープ産駒も珍しい。鞍上が同じということは別にしても、最もサンデーらしくないサンデー産駒だったマツリダゴッホにそっくりのキャラクターだと思います。
2着ドゥラメンテは、よく2着に来たと思いますが、こういう負け方がいかにも宝塚記念らしいなぁという印象を持ちました。連対しているわけですから最低限の仕事はしていますが、やはりその実力や評価を考えれば、取りこぼしています。
これは、そもそもドゥラメンテが強いか弱いかという話ではないのです。あくまで、宝塚記念というレースが持つ性質によるものであって、馬券を獲る上では、こういったところを考えなければならないと思うのです。オカルトではなく、強い馬が実力を発揮できない、適性のある馬が能力差を逆転しやすいレースは実際に存在します。コース形態や、馬場状態、時期的な問題などその要因は様々であり、そういう状況下で“強さ”を評価された人気馬を買うのは得策とは言えないでしょう。かく言う私の馬券が当たったわけではないので、説得力に欠けますが、これからも宝塚記念ではこういう視点を持って予想していきたいと考えています。
期待したサトノクラウンは6着。手応え良く上がって行ったように見えたかもしれませんが、あれはこの鞍上独特のフォームによるところが大きくて、実際はそこまでお釣りはなかったんでしょうね(余談ですが、マリアライトが4角手前から追い通しだったという表現も、多分違うでしょう。あれも乗り役さんのフォームがそう見せるだけです)。追ってからジリジリとは伸びていたので、京都記念のように4角先頭くらいの乗り方が合っているのかもしれません。
最後に、血統的な面からも。
サンデー系×ミスプロ系の配合が連続して来ているので、これが最新の宝塚記念の血統傾向なんでしょうね。兆候は出ており、気付いて活用した方もいらっしゃるでしょう。少し後手を踏んだ感があって悔しいですね。ステゴ産駒と合わせて来年は検討材料に加えますが、一手遅れの手という感は否めないので、また頭を悩ますことになりそうです。あと、単純にキングマンボという視点もアリかもしれませんね。
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