境和樹の穴馬券ネオメソッド

馬券ネオメソッド(レース回顧編)

ダブル重賞の回顧

第16回アイビスSD
1着ベルカント
2着ネロ
3着プリンセスムーン

ラップ:
12.0-10.2-10.6-10.1-11.2
時計:0.54.1

ベルカントが昨年と同じ0.54.1秒の時計で勝利しました。ただし、昨年が馬場差-0.6秒で、今年が-0.1秒でしたから、馬場差を差し引いた上での比較だと、昨年の時計を詰めている計算になります。昨年はCBC賞を取り消した後での臨戦。今年はそのCBC賞で最強の3着しての臨戦。消耗度は昨年の方がなかったでしょうが、勢いという点で今年の方が勝っていたということでしょう。バクシンオー産駒は結構息長く活躍するケースも多いので、今後もこれまでと同じようなローテで同じような結果を残すんじゃないでしょうか。

血統的にはまたまたバクシンオー。昨年の覇者が連続好走しただけですが、またひとつ好走のサンプルが増えたことは確かです。最近、グリーンチャンネルで特集されていましたが、本当に日本の競馬史に残る偉大な種牡馬ですね。もっとも、別に偉大だからこのレースを勝てるわけでもないので、それはひとまずいいとして、少なくともこのレースに高い適性を持っていることはハッキリしていますから、来年以降、その存在を忘れずにチェックする必要があるでしょう。もちろん、昨年のシンボリディスコのように母父に入っていてもOKです。

2着ネロは勝ちに等しい競馬をしましたが、結果的には最も有利なはずの大外枠がアダになったという皮肉な結果。スタートを決めてしまったため、戦法が制限されてしまいましたね。
基本的に千直は外枠が有利ということはデータ上も証明されていることですが、あまりに有利がゆえに厳しいマークを喰らいます。また、内の馬がその有利なポジションを求めて殺到してくるため、中途半端に引いてしまうと前がズラリと壁になる何もできずに終わってしまうという危険性を孕みます。結果として、今回のネロのように、ポンと出てしまうと、もう行くしかないという状況になってしまうわけです。行きたくて行くのではなく、行かされてしまうということですね。
その意味で、今回のネロはかなりレースがしづらかったと思います。それを考えれば額面以上に良く走っていると評価すべきでしょう。

まあ、結果的には上位勢が揃って自身のパフォーマンスを発揮した結果、その通りの順番に入線したということで、穴馬の台頭の余地はありませんでした。


第64回クイーンS
1着マコトブリジャール
2着シャルール
3着ダンツキャンサー

ラップ:
12.5-11.6-12.4-12.6-12.4-11.9-11.6-11.2-11.5
時計:1.47.7

7Rの古馬500万のレースが1.47.8秒ですから、時計的には凡戦の部類。大外枠のリラヴァティが結構気合を付けてハナを奪いに行ったので、もう少し速いペースになるかと思ったのですが、意外に簡単にハナに立たせてもらえたことで、前半スローの競馬になったことが、その要因でしょう。
番手でキッチリ折り合い、早め先頭から押し切りを狙ったシャルールですが、結果的には勝ち馬の目標にされていた分、最後に抵抗し切れなかったという印象。アイビスSDもそうですが、マークする者とされる者の差はかなり大きいんですね。着順の優劣は付きましたが、両馬互角の評価でいいと思います。
それにしても、「やっぱり競馬はスタートが重要なんだなぁ」ということを改めて思い知らされる結果でしたね。上位3頭は一番いいスタートを切った馬たちでした。脚質を問わず、タイミング良くゲートを出ることで、リズムに乗って回ってこられる。だからこそ、脚も溜まるし仕掛けのタイミングも自分のものにできる。不利や踏み遅れで負ける馬は多いですが、その大半はスタートがイマイチだったりします。相手のリズムで走っているから、自由にさせてもらえないんですよね。

個人的に注目したのは、5着テルメディカラカラです。馬群の中でシッカリ折り合い、4角でも絶好の手応え。あとはどれだけ伸びるかと見ていたところで直線が案外の伸びあぐね。後ろから来た馬にも交わされていますし、これは完全に距離ですね。そう見立てるもうひとつの根拠が、父ハービンジャー。洋芝の1800は先の函館開催から好走を繰り返している条件であり、父方の血統からこの止まり方は考えにくい。だとすると、この馬は母ジョリーダンスの個性を強く受け継いでいる可能性が高いと思います。芝1400の重賞で大きくパフォーマンスを上げるんじゃないでしょうか。もしくはそれ以下の距離も大丈夫そうです。“適条件”に出走してきた際は、今回のレースを思い出したいですね。

また、案外だったのは9着に敗れたリラヴァティ。先述の通り、大外枠からハナを取り切るのに脚を使ったこと、ペースは落とせたものの、番手の馬にガッチリとマークされてしまったことが失速の直接的な敗因ですが、このレース得意のゼンノロブロイ産駒で、母父サドラー系シングスピールに母母父はハイペリオンという重厚母系の持ち主。この日、行われた芝1800の新馬戦ではサドラーズウェルズ系保持馬が1、3着したりもしていましたし、走れる下地はあったと思うんですよね。それがこの凡走。
あるいは、2着馬に早めに来られるもうワンテンポ前に策を講じるべきだったのかもしれませんが、血統的視点からは意外な結果でした。この母シンハリーズの系統は、オークスを勝ったシンハライトを筆頭に、ハイレベルな馬を次々と送り出す極めてハイレベルな母系ですが、不思議なところに穴があったのかなと新鮮な印象を持ちました。

末筆ながら、このたびは大勢の方にご心配いただきまして、本当にありがとうございます。来週からはちゃんと動画も再開しますので、またよろしくお願いいたします。


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境 和樹

『東京スポーツ』や『競馬最強の法則』などで人気コラムを執筆。各メディアから最も注目されている新進気鋭の実力派予想家。合格率2.8%の司法書士試験を合格した頭脳が辿り着いた境地は「勝ちたければ、三複・三単は捨てろ!!」血統理論×ペース解析により導き出された必然の穴馬から『単複1点勝負』を敢行し驚愕の大幅黒字収支を叩き出す。

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