馬券ネオメソッド(レース回顧編)
函館2歳S・中京記念の回顧
第49回函館2歳S(GⅢ)
1着
カシアス
2着
ウインジェルベーラ
3着
アリア
ラップ:
12.1-10.7-11.7-11.6-11.6-12.3
時計:1.10.0
大枠で言うと、予想コラムで指摘したポイントを満たした馬が上位を独占しているわけですが、勝ったカシアスに関しては未勝利勝ちというところであまり言及することができませんでした。函館芝1200を3番手から上がり最速で勝利。いわゆる函館2歳Sの好走パターンにピタリと嵌るタイプだったことは間違いありません。例年だと、だいたい1頭は新馬戦でこういう勝ち方をした馬が出てくるもので、今年に関してはそういった馬がいなかったことで、繰り上がり気味にこの馬の出番が来たかな? という印象は受けました。
ややシステマティックな話になってしまいましたが、このカシアスは今年のメンバーの中ではダントツで性能の高さを証明していた馬だと思います。それくらい2戦目の内容は良かったですから。もっとも、毎年言っていることですが、この時点で高いパフォーマンスを出すということは、今が天井という可能性が否定できないので、あまり深追いはしない方がいいでしょう。
2、3着は候補馬に挙げていた馬で納得の結果。期待したデルマキセキも僅かに馬券圏内までは届きませんでしたが、最後まで見せ場は作ってくれましたし、結果には納得しています。
それにしても、本当のこの函館開催の芝1200はフジキセキ、そして同種の特徴を持つタイキシャトルが席巻した開催でしたね。馬場が悪くなろうが何をしようがテコでも主役の座を譲らなかったという感じ。開催が短くなったとはいえ、2開催にまたいで最初から最後までバイアスを維持した血統力には敬意を表さないといけないでしょう。
同時に、この函館開催で好走したフジキセキ系持ち、タイキシャトル系持ちは強烈なブラッドバイアスに乗ってパフォーマンスを上げた可能性が高いので、次回の札幌開催ではとりあえず評価を下げた方がいいと思います。また改めて同種のバイアスが出たら、それに順応するというスタンスがいいのではないでしょうか。
第65回中京記念(GⅢ)
1着
ウインガニオン
2着
グランシルク
3着
ブラックムーン
ラップ:
12.4-11.1-11.2-11.6-12.1-11.3-11.3-12.2
時計:1.33.2
先週は外差し傾向が強まっていた中京芝コース。開催の進行を考えれば極めて順当な推移であり、おそらく今週も外差し有利だろうなと考えていたのですが、土曜日から微妙にズレ始め、さらに日曜日は中盤に強い雨が降ったこともあって、よい混沌の度合いを増しました。
いや~難しい。元々中京開催は簡単な開催だとは思っていませんが、それにしてもこの開催の中京は特に難しかったと思います、乗っているジョッキーの皆さんも大変だったんじゃないでしょうか。デムーロ騎手のように徹底して道中後方、4角手前で内に潜り込んでイン差しという作戦を取る人もいれば、前々の立ち回りから馬場の真ん中を通す人、さらに内ラチ沿いを逃げる人から、あくまで直線勝負に賭ける人。実に様々。誰も正解がハッキリ分かっていない中で、さらに馬の個性も加味されますから、本当に一日を通してカオスな状態だったなぁと感じました。そのくせ、時計は速いのですから、より難しい……。
1、2着はともにステイゴールド産駒。これは適度に雨が降ったことがプラスに働いた格好だと思います。3着ブラックムーンもアドマイヤムーン産駒ですから、この上位血統がレース時点の馬場状態を最も反映していたのだと考えますね。
一応、この中京開催も血統的に振り返ってみると、ディープ、ステゴ、ダイワメジャーの3強状態が非常にハッキリしていましたね。
あと、一番驚いたのがキンカメ産駒の大不振。開催通算の成績は【1-3-2-32/38】勝率2.6%、連対率10.5%。さらに、芝にいたっては【0-0-0-17/17】!なんと1頭も馬券にすら絡みませんでした。おそらく、これは種牡馬キングカメハメハのワースト記録じゃないでしょうか。それくらい、今開催の中京芝はキンカメの苦手な馬場だったということ。適度に力のいる高速馬場。これがこの種牡馬の弱点なのかもしれませんね。
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