馬券ネオメソッド(レース回顧編)
阪神ジュベナイルフィリーズの回顧
第69回阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)
1着
ラッキーライラック
2着
リリーノーブル
3着
マウレア
ラップ:
12.4-11.3-11.6-12.4-12.2-11.9-11.0-11.5
時計:1.34.3
勝ったラッキーライラックに関しては、新馬戦の勝ちっぷりがかなり雰囲気を感じるものだったので、その時点から「いいセン行くだろうなぁ」と、連載を持たせてもらっている『競馬最強の法則』にも書かせていただきました。3連勝でGⅠ制覇と、思った以上のスピード結果を出してしまったのは驚きましたが、好位付けから速い上がりを使える理想的なサラブレッドですね。着差こそ開かないものの、確実に前を捕まえて後ろにも抜かせないという、勝負強さを持ち合わせている点も魅力です。
オルフェーヴル産駒は初年度からいきなりGⅠ馬を出しました。ステイゴールドの系譜らしい、コンスタントには勝たないが、大物をシッカリ出すというタイプであることがこれで証明されました。
2着リリーノーブルは、データ的に鬼門と言われた中1週を克服しての2着ですから、これは立派な走りだったでしょう。
調べてみたところ、1986年以降の平地GⅠにおける、中1週の馬の成績は【7-11-23-461/502】。母数が多すぎてソコソコ来ているように見えますが、率ベースで見ると勝率1.4%、連対率3.6%という低いアベレージが算出されます。疲労が抜け切れていない可能性があり、そうでなくても維持が精一杯、上積みが期待しづらい状況で相手強化のGⅠ挑戦となりやすいため、なかなか結果が出にくいのも納得のローテ。今回のリリーノーブルはそれを克服しての好走ということです。
一応、予想テーマとして取り上げた『母系短距離血統』にピュアチャプレットで該当していましたね。
そして、私が今回の阪神JFを見て、改めて感じたことが『来年は血統戦国時代がやって来るぞ』ということ。以前から各所でこの趣旨の話はさせていただいているのですが、3、4着がディープ産駒だったところが象徴的。
決して悪い成績ではないんです。4着トーセンブレスなんかは、反応が過敏な馬のため、道中で引っ張り殺すしかない馬。今日のようなスローで好位勢に脚を使われては絶対に間に合いません。その意味で、この4着はかなり強い内容なんです。
しかし、オルフェーヴル、ルーラーシップといった新興勢力の後塵を拝したことは紛れもない事実。しかも、次代を担う2歳GⅠで。
このことが示すのは……
①ハービンジャーを含めて、新興勢力はかなり成功している
②ディープインパクトの種牡馬としての力が衰えているわけではない
①は今年下半期の結果が示す通りですが、忘れはいけないのは②のポイント。ディープが落ちているわけではないんです。ディープも、まだトップ種牡馬の1頭であることに変わりはありません。ただ、絶対的な独占状態ではなくなったというだけです。ディープが終わったと評価を下げるのは早計です。
そして、この2つのポイントは、実に久々の『血統戦国時代』の到来を告げるもの。ノーザンテースト、ブライアンズタイム、トニービン、サンデーサイレンス、そしてディープインパクト。長きに渡り、日本競馬(特にGⅠ)には“核となる血統”が存在していました。それが、そろそろ覆る予感があります。来年の競馬は、少なくとも血統的見地から見るとかなり面白いことになりそうです。
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