うまスクエア

馬券ネオメソッド(レース回顧編)

朝日杯フューチュリティＳの回顧

第69回朝日杯フューチュリティＳ（GⅠ）
１着ダノンプレミアム
２着ステルヴィオ
３着タワーオブロンドン

ラップ：
12.6-10.8-11.8-12.0-12.1-11.3-11.0-11.7
時計：1.33.3


周りの何人かとレースを見ていたのですが、皆、口を揃えて「強ぇな～」と呟いていましたね。そのくらい、分かりやすくインパクトのある勝ちっぷりだったと思います、ダノンプレミアム。
２着以下の馬のコーナー通過順を見てみると、ほぼサウジアラビアＲＣと一緒（是非、見比べてみてください）。同じような位置にいた先行馬は全て潰されて、差し馬が殺到するという形です。他の先行馬のレベルにも問題はあるのでしょうが、こういうタイプの暴力的な勝ち方をする先行馬は、掛け値ナシに強い。何しろ、４角４番手からメンバー最速の上がり。これでは他の馬が勝てるわけがありませんよね。
血統的な視点から考察を加えておきます。ディープインパクト産駒という点については、先週の回顧コラムの内容とも絡むので、“後ほど”ということで、ここでは「母父インティカブ」について言及しておきます。
今年の母父インティカブの成績は【9-4-3-17/33】勝率27.3％、連対率39.4％、複勝率48.5％という超ハイアベレージ。もちろん、サンプル自体が少ないので率ベースの数字が高くなるのは当然なのですが、それにしても優秀な数字。代表格といえばサトノラーゼン、サトノクロニクル、マイハートビートの兄弟ですが、それ以外にも結構走っているので、血統自体がかなり調子が良いと言えます。最近、あまり元気がないロベルト系ですが、こんなところで存在感を見せているんですね。

さて、レースの話に戻して２着ステルヴィオ。これでダノンプレミアムに連敗という形になりました。しかも、ほとんど同じ形で。さすがにこれは勝負付けが済んだという印象ですが、他馬にはきっちり先着していますし、悲観する必要はないと思います。ロードカナロアに母父ファルブラヴという配合だけ見ると、ベストは1400くらいにありそうですが、ジョッキーのコメントなどを見るともう少し距離が伸びていいタイプのようですね。ファルブラヴは、阪神芝1600で行われる２歳ＧⅠと相性が良いです。

期待したカシアスは見せ場止まりの10着。まあ、これは距離が長かったということでしょうね。
ただ、これは予想コラムで指摘したとおりで、このレースの馬券を買う上では「短い距離に適性がある馬を見逃してはいけない」と引き続き思っています。
これは、レース自体が短距離的な資質を要するというより、あくまで人気とのバランスで不当に人気が落ちるのは大体が短距離志向の強い馬であり、完成度が問われる２歳戦においては、多少の距離適性のズレは完成度でカバーできるケースが多い。したがって、馬券的には人気落ちでも見逃せない存在になるということです。
今回のカシアスのように「やっぱり距離が長かったね」という結末は、ある意味で覚悟しておかなければならないんですよね。このあたりの見極めが難しいところではありますが。

最後に。
ディープ産駒が勝ちました。
これは喜ばしい結果です。先週の阪神ＪＦで新興勢力の後塵を拝したディープが、翌週にしっかり結果を出す。これが群雄割拠というものです。先週も書いたとおり、ディープの種牡馬としての能力が落ちているわけではないんです。いまだに種付け料は超がつく高額ですし、それゆえに上質な繁殖を集められる立場にあるわけですから。
ただ、他の血統が活性化したことで、その地位が相対的に下がるということです。これによって生まれるのが血統戦国時代、群雄割拠です。ちなみに、先週書き忘れましたが、ディープはまだワグネリアン（それとヘンリーバローズ）という横綱クラスがシード選手さながら、早々に来春に向けて英気を養っています。まだまだ健在。新興勢力もディープの牙城を崩すのは容易ではありません。

ホープフルＳの１週前登録が出ました。ディープ産駒が１頭しかおらず、なんと、上位人気馬が全てサドラー系保持馬になるのではないか？　という、個人的にはワクワクするようなレースになりそうです。有馬記念が終わった後に行うことの是非はここでは語りませんが、まだまだ今年も楽しみは尽きませんね。


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